人材業界の女性営業マンのキャリアと出産・子育ての両立について考えること

  • 2020-06-11
  • 2020-12-01
  • 雑記

こんにちは、しし子です。

先日、弊社の人材紹介を担当してくださっている女性営業マン(人材紹介の企業担当営業)が、育休に入るということで担当変更の連絡をくださいました。

ちょうど1年前、私が彼女に「産休に入ります」と話をしていたのでうれしくなって電話をして「痛いのは最後の数時間だけだぞ~w」「子供のものは基本的に生まれてからで十分だよ~」なんて話をしていたのですが、最後に”人材業界の営業としての産後のキャリアについて”相談をされました。

彼女の悩みに対してはその場で回答をしましたし、私なりの解を出していた問題でしたが、まさに私がずっと悩んでいたことでもあったので同じような悩みを持つ人材系女性営業マンの参考になればと思い、考えをまとめてインターネットの海に流すことにしました。

あくまで、人材業界の第一線(最底辺)で10年以上現場に近い仕事をしてきた一人のワーママの意見としてとらえていただければ幸いです。

世界的コンサルで人事コンサルをやられていたホワイトバリキャリウーマンなんかは除外です。まぶしくて、まぶしくて。。。

来世ではそういうキャリアを歩んでみたいものです。

この記事における人材業界の女性営業マンの定義

人材業界の営業というとすごく広義ではあると思いますが、この記事内では以下の営業を対象とします。

  • 求人媒体の広告営業(アルバイト・パート、新卒、中途)
  • 人材紹介の法人担当
  • 人材紹介の個人担当(いわゆるキャリアコンサルタント)
  • 人材紹介の両面型営業(上記二つを兼任している感じ)
  • 人材系代理店の営業(indeed、広告、紹介、コンサル、システム(ATS)etc…何でも売りますな感じ)
  • 採用コンサルティングやRPO関係の営業

俗人化しやすく、差別化が難しく、競争が激しく、ストックビジネスではないため高速回転が必要な営業商材を抱えている営業ととらえています。

人材業界においては、派遣や業務委託、教育研修やアセスメントツールなどを提案する営業さんもいるかと思いますが、私は経験がないのでわかりません。

もし当てはまるようでしたら、あてはまるんだ、とおもってこの記事を読み進めてください。

人材業界の女性営業マンの特性

男性と比較すると優秀な人の割合が多いのも人材業界の営業の特徴ではないかと思います(本気で優秀な人はコンサルとか行くんで、あくまで一般ピーポーなりの優秀さととらえてください)。

男性と同じように飲み会や宴会芸をこなすタフさもありますし(朝まで飲みます!カラオケ大好き!なんて人も多い)、フットワーク軽く行動量多く、かつ女性ならではの細やかな気遣いや感性で企業や個人へのフォローを欠かしません。

「配慮が足りない」と言う理由で大手麺類チェーン店の担当変更を食らうようなのは、たぶん私くらいじゃないでしょうか。

若くして人材業界に来るような人は「人が好き」なため、優秀で頑張り屋さんでハートフルな人が多く、それが彼女たちが成果を上げるエネルギーになっているのだと思います。

出産・育児における問題

先ほど「俗人化しやすく、差別化が難しく、競争が激しく、ストックビジネスではないため高速回転が必要」と述べましたが、まさにその通りで、時短勤務となり時間担保の働き方ができなくなった瞬間、第一線から退かなければならないことが多いです。

優秀な女性マネージャーや総合職の社員が、心折れていくのを見てきました。

細かい話になるのですが、前課金型の商材(コンサル、求人広告など)であれば、時間を問わずに提案活動を行ったり、謝罪に行く必要が出てきますし、成果課金型の商材でも「採用」が成果であることが多いので時間を問わない迅速なレスポンスや対応が必要になってくるわけです(indeedやリスティングの運用で課金をされるCPC広告だったとしても、予算がエクスパイアしない&CPA効率をよくするために、要望に応じてタイムリーにキーワードや単価の調整を行います)。

仮に管理職だったとしても、苦労が多いと思います。

回転の速い人材業界においては(よほどのホワイト企業でない限り)メンバーは2~3年目のピヨピヨ君たちが多いことが多く、定時後の20時や、退勤後の安居酒屋でメンタルやキャリア相談がなされることもあります。

また、18時までは外回りや飛込・顧客との打ち合わせ集中し、19時ごろに帰社したあとに提案・決裁相談がなされることも多いわけです。

上記の理由により、「16時で帰ります!」がなかなか通用しにくいのが、人材系営業マンの問題かなと思っています。

私のキャリア選択について

ここで箸休め的に私のキャリアについて紹介をしますと、「両面型人材紹介営業→求人広告営業→採用系クラウドサービス営業・企画→転職サイトマーケ」を経て、「人事(採用担当)」としてキャリアを歩むことを決めました

応募者に対しての即レス以外は比較的自分のペースで仕事を進めることができるので、育休明けのママにとってはやりやすい仕事かと思います。

しかし、出産後も働きたいから人事をしたのかというとそうではありません。

リーマンショック後の氷河期で、新卒の就職活動や転職活動に苦労した経験から、「自分のように仕事探しで困る人をなくしたい!」と思い人材業界を志した私ですが、人材業界で採用を支援(営業)する中で一番痛感したのが「会社そのものがよくなければ採用は成功しないし、仕事を探している人もハッピーにならない」ということでした。

「人材業界・雇用の在り方を変えてやる!」と奮起し、「まずはこの会社で偉くなろう!」と、大手総合人材会社で社長賞をもらったこともありますが、頑張れば頑張るほどクライアントや自分がかなえたい世界から離れていくことに耐えられなり(人材系の皮をかぶった営業会社でした)、事業会社の人事としてかかわりあう人を幸せにしていくためにこのキャリアを選びました。

30歳あたりからできることとできないことの限界を感じ「業界を変えられなくても、誰かにとって最高の会社作りをして、せめて目の届く範囲の人をハッピーにすればいいじゃないか」と、アニメのサブキャラみたいな心境になり、今に至ります。

また、自分の今までの経験から、や弊社に携わってくれた未来ある人材系営業マンのキャリア形成を手伝えるような採用担当になりたいという思いもありました。

人材系の営業は採用担当者から結構ひどい扱いを受けることが多いのですが(ひどい営業マンもいますが)、志はある若者もそれなりにいますので、せめて私がかかわるステークホルダーくらいは大切にすることで、業界の未来を支える若手を応援したいのです。

人材業界の女性営業マンが産後のキャリアをサバイブする方法

そんな私が、私なりに人材業界でキャリアを積んだ女性が、産後にどのようなキャリアを歩んでいくか、考察しました。

ポイントとなるのは「業界や会社に残るか・残らないか」「バリバリ働くか・働かないか」ではないかと思っています。

人材業界の女性営業マンにとって考えられるキャリア

上記の象限に当てはめて具体的なキャリアの方向性を記載してみました。

私はとっても悲観的です。
そして、ほぼ底辺と言っていいような現場の世界しか知らないので、優秀な方やホワイトな会社にはこれ以外にも選択肢はあると思います。
あくまでも、私の個人的な感想としてとらえてください。

てか、「バリバリ働く」という表現がもはや時代遅れかもしれませんね。

業界や会社に残る 業界や会社に残らない
バリバリ働く

A

  • 営業部門のマネージャーになる
  • 企画職などの専門事務職や、セールス関係の管理職として異動をする
  • 産前産後やフレキシブルな働き方を推進している同業他社に転職する
  • 女性向けの社内制度を整える提言をして会社を変えつつ総合職で仕事をする
B

  • 人材系営業に親和性があり、フレキシブルな働き方ができる業界・職種に転職する
  • お客さんのところに転職する
  • フリーランスとして人材関係の経験が生きてくる仕事を請け負う
  • 資格を取ってキャリアチェンジ
バリバリ働かない

C

  • 一般事務やインサイドセールスなどの内勤職のメンバーとして異動する
  • どんなポジションであっても、文句を言われない最低限の仕事をし、何を言われても動じない鉄の心を持って働く

D

  • 派遣やパート・アルバイトなど、生活をしやすい雇用形態で働く
  • いっそのことアフィリエイターなどを目指してみる
  • 専業主婦を志す

A:業界や会社に残る×バリバリ働く

出産を希望する1~3年前から準備を進めておいたほうがうまくいくのかなと思います。

妊娠がわかってからは産休取得を視野に入れて仕事をすることになるので、管理職に手を挙げることや、他部署への異動などはなかなか難しいです。

また、転職や社内制度の整備なども同様に、事前に準備をしておく必要がある領域であると思います。

どんな状況でも希望はありますし、キャリアビジョン実現のために不可能な状況はないと信じていますが、打算的な話・一般論と照らし合わせますと、キャリアを通じて第一線で活躍したい女性は、中長期的なキャリア形成を考えて一歩・二歩先の先手を打っておくのがよいと思います。

パーソルキャリアの鳴釜さんなんかをはじめとした人材業界の有名人はまさにこの辺なのかなって思いました。

無鉄砲にやっていた私からしたら本当にあこがれるうらやましい存在です。

B:業界や会社に残らない×バリバリ働く

Aと同様、転職やキャリアチェンジ前提としてますので、Aと同じく1~3年くらいかけて準備をしておいたほうがいいかなと思います。

私はここに当てはまります。
結婚することが決まった時に所属していた会社が子育てに寛容的でなかったので退職しました(それ以外はすごくいい会社でした)。

転職を経ても出産後に気持ちよく職場復帰するためには、現場で1~2年程度実績を積んだほうが良いと考えますので、ライフイベントの変化を意識をしたときにキャリアの方向性を考えて行動したほうが物事うまくいくかもしれません。

慣れ親しんだ環境を飛び出すわけですから、Aのキャリアよりも負荷は大きいと思いますが、今の時代、市場価値はキャリアの掛け算でもあるといいますし、可能性が未知数なのもこの領域ではないかと思います。

C:業界や会社に残る×バリバリ働かない

私が在籍していた大手総合人材会社の同期はここの人が多い気がします。

職種としては、営業として産前と同じ営業メンバーとして復帰するほか、非対面人材紹介のキャリアコンサルタントや、求人原稿のライター、営業部門の事務、RPOのオペレーターなどにキャリアチェンジしています

wantedlyとかビズリーチとかはインサイドセールス部隊を持っていますし、そういう部署であれば営業経験を活かしつつもマイルドに働くなんて言うことも可能なんでしょうね。

たいていの方は時短での復帰となるので当然給料は減ってしまいますが、自分がいままで積み上げた知見や立場を使って、マイルドな働き方が選べるのもこの領域の特徴といえるので、出産を経てきちんと収入を得ながら家族を大切にしたいと考える方にとっては良い選択肢であると思います。

信用残高を積み上げた会社や業界で働くことで長期的な安定は得られますし、いずれフルタイムで復帰することができるので、気持ち的には一番負荷がなく働きやすいと思います。

「時短で給料と勤務時間が減っているのに、目標はフルタイムと同じだけ持たされる。達成できないから賞与も下がる!」という悩みも聞こえてきていますが。。。

D:業界や会社に残らない×バリバリ働かない

旦那さんの収入だけで生活ができればこの選択肢もあり(うらやましい!)。

むしろ、業界にどっぷりつかっていて視野が狭くなっていた人にとっては、良い刺激になると思います。

たまたまパートで入った会社が事業拡大で採用をすることになって、今までの知見を活かして人事として正社員登用…なんて可能性も秘めていると思います。

アフィリエイト業界においてライフイベント系の商材は単価が高いので、これを機に人材の経験を生かしてアフィリエイトサイトを立ち上げて稼いでいくということも選択肢の一つとしてはありではないかと思います(それはそれでそれなりに大変だと思いますが)。

まとめ

とても興味関心のある事象だったので、気づいたらお酒を飲みながら2時間も執筆&推敲をしていました(飲酒中なので後日書き換えるかも)。

いずれにしても人材系で頑張れるタフネスな女性はきっとどんなことがあっても活躍ができると思います。

もしキャリアに思い悩む人材系の女性営業マンがいたら壁打ち相手になり、励ましまくりますので、ご希望があればzoomやmeetしましょう。

人材系で10数年やってきた私にとって、これからキャリアに悩む人材系営業マンは愛すべき&応援したい存在です。

すべての人材系営業マンにとって、素晴らしい未来が開けますように。

 

こんなに長い記事をここまでお読みいただき、ありがとうございました。

※女性・男性の話をしましたが、あくまで私が見てきた実情をもとにして執筆しています。ジェンダー論や役割分担について配慮が欠けている部分がありましてもご容赦いただけると嬉しいです。
※私がいた会社(倒産したベンチャーから、業界最大手で昔ながらの会社)で見て・感じてきたことなので、これに則さない会社も多くあると思います。むしろもっと働きやすい会社があればほんとに知りたいし、そういう会社が増えてほしいです。